家庭でも気軽に羊料理を!本場を知る料理家も提案/料理家・脇雅世先生

料理家として幅広いレシピを提案している脇先生、メディアや料理雑誌などで名前を目にした人も多いのではないだろうか。

はじめは和食を入り口に料理の世界へ入る。短大の家政科を卒業後、1970年代後半からフランスに渡り、料理を学ぶ。羊肉を使った料理にはその頃から馴染み深いという。フランスで羊肉は季節と結びついており、ラム肉(仔羊)は春の訪れを告げる食材だそうだ。お客様を迎えるときは豚でも牛でもなく、羊肉が使われる。ジゴダニョーという骨つきもも肉を焼いたものや羊の内臓を使った料理が身近にあったり、様々な部位の羊肉を使うレシピが多くある。これは日本とフランスの食文化の違いだろう。

▲色鮮やかな先生の料理。

家庭料理のレシピ提案が多い脇先生。どうしても鶏や豚肉など日本で手に入りやすい食材を使ったものが多く、フランスで身近な羊肉や鴨肉は提案する機会が少なかったそうだ。しかしここ数年、Lカルニチン(赤身肉に主に含まれる栄養素)に注目が集まり、オーストラリア産を中心にラム肉がスーパーマーケットに並ぶようになった。家でも簡単にできる調理法として脇先生が提案するのが、魚焼きグリル(上下の火力があるものを推奨)を使うこと。これで家庭でもうまく調理ができるそうだ。ラムラック(ラムチョップに使われる羊のあばら肉で片側8本の骨がある部位)を骨2本分に切り分けそのまま焼き上げると、中が家庭でもロゼ(ピンク色)に仕上がるという。風味付けのローズマリーの枝の上にのせ、グリルで7〜8分焼いてから同じ時間、木のボードの上で休ませるのがコツだとか。また、家庭向けも出はじめた低温調理機を使うなど、家庭でもラム肉をおいしく調理できる環境が整いつつある。

今後、次の世代の料理家の人たちに自身が持っている知識を活用して、更に新たなステップへ飛躍して欲しいという。先生の本場フランスで見聞きし経験した貴重な情報を、どんどん共有できる場が求められている。

脇 雅世

フランスに約10年間滞在し、ル・コルドン・ブルーパリ校で学んだ後、一流レストランで研修。帰国後、料理教室を主催し、服部栄養専門学校国際部ディレクターも務める。様々な料理番組や雑誌等に本格的なフランス料理の他、和食、保存食、お菓子などの著書もあり、幅広いレシピを提案。料理教室も主催。