ワインのスペシャリストで料理家でもある、ラムバサダーの沢樹舞さんによる「ご家庭でできるごちそう料理シリーズ」第2弾は「ラム肉のすき焼き」。一見斬新な料理に見える「ラム肉のすき焼き」ですが、実はジンギスカンなどがここまで普及する前はメジャーな食べ方でした。青森の太平洋側の郷土料理で、ラム肉のすき焼きがあったとも言われています。
今回ご紹介するすき焼きは、定番のすき焼きと一味も二味も違う、ワインに合うすき焼きです。料理自体にも赤ワインが入り、トマトやはちみつ、オリーブオイルなど洋風の味付けですが、日本人に親しみやすいめんつゆをベースに使用。
具材も、定番の「春菊、椎茸、白滝」の代わりに、エリンギとクレソン。かと思えば、ゴボウやネギなど和の野菜も入るなど、和洋折衷のすき焼きです。お肉は近くのスーパーでも手に入るスライスのラム肉を使用。ごちそうなのに、簡単手間いらず。そして、家庭ですぐに再現できます。
まだまだ鍋ものが恋しい季節。ワインとともにお楽しみくださいませ。
[この料理にお勧めのワイン]
めんつゆとトマトとラム肉の甘い脂にまろやかな赤。カベルネ・ソーヴィニヨンやシラーズがぴったり。
[材料]2人分
ラム肉(薄切り):200g
ごぼう:1本(50cm程度)
葱:1本
エリンギ:3本
実山椒の水煮:大さじ1
トマト缶(ホール):1個
めんつゆ(3倍濃縮):100㏄
赤ワイン:50㏄
ハチミツ:大さじ1
クレソン:1束
塩、黒胡椒、オリーブオイル:各適量
[調理方法]
1.ごぼうはささがきにする。葱は斜め切り、エリンギは縦に4等分に切る。
2.鍋にオリーブオイルをひき、ごぼうを炒める。途中で軽く塩を振り、しんなりしたら端に寄せる。空いたところにオリーブオイルを足し、葱とエリンギを焼き付ける。
3.葱とエリンギをさらに端に寄せ、空いたところにトマトを汁ごと入れる。トマトは崩さず、煮立ったらめんつゆと赤ワインを加え5分ほど煮詰める。
4.ラム肉をトマトの上に乗せ、蓋をして3分ほど蒸し煮にする。肉の色が変わったら、黒胡椒を振り、クレソンを添えて出来上がり。
沢樹 舞(MAI SAWAKI)
ワインスペシャリスト/料理家
J.S.A認定ワインアドバイザー
株式会社たべるの 代表取締役社長
世界で最も権威のあるワイン団体シャンパーニュ騎士団よりシュバリエ(騎士)の称号、(社)日本ソムリエ協会よりソムリエ・ドヌール(名誉ソムリエ)を授与される。食をテーマにしWEBサイト「たべるの」を運営しながら、自社スタジオでの料理教室や料理本などを通して、ワインと共に楽しむ新しい世代の家庭料理を提案している。