今後の「羊食」と味付ジンギスカンについて【なぜいま「味付ジンギスカングランプリ」なのか?】

こんにちは。「味付ジンギスカングランプリ」実行委員長の菊池です。今回は、「なぜいま味付ジンギスカンなのか??」について、ちょっと真面目なお話をさせてください。国際状況や、食料の供給状況、そしてご家庭までの壮大なお話しです。

味付ジンギスカンには、今後の日本の「羊食」の主流になりえる可能性がある!と思っています。ですので、この機会にもっとみなさんに知ってもらいたい!と、「味付ジンギスカングランプリ」実行委員会一同は考えています。そのことの補足説明ともなります。

■羊肉の価格は高止まりするという事実

羊肉はもともと高級食肉です。世界的に価格が高いのは当たり前なのですが、昔は安価に手に入っていたショルダー肉などの影響で「羊肉は安い」と思い込んでいる日本では、現在の価格高騰のインパクトはかなりのものです。今は2年前の約1.4倍。そして、世界的羊肉需要の増加や、供給難からお金を出しても買えない状況がしばらく続いています。

羊の頭数が標準に戻れば価格は落ち着くはず!と期待されておりましたが、いまだに高値が続いています。

世界的な羊肉需要の高まりやコロナ禍の影響によると畜場や港の稼働率、労働力の低下…今後のコロナウイルスの影響次第とはいえ、羊肉の価格高騰はしばらく続くことが予想されます。

■世界的な海上輸送の乱れでチルドが使いにくい現状

さらに、追い打ちをかける事態として、コロナに端を発した世界の海上輸送の乱れも羊肉業界に打撃を与えています。

オーストラリアのラムは、チルド(冷蔵)の状態で多くは船で運ばれ、熟成(ウェットエイジング)をかけながら約2週間で日本に届きます。通常であれば日本についてから数週間の消費期間がありました(オーストラリア産チルドラムは現地加工場でパックされてから60日が消費期限とされています)。

しかし今は物流が乱れコンテナの確保も難しく、さらには海上で船の混雑による停滞時間が増え、消費期限がどんどん短くなってしまいチルドで出港しても輸送途中でフローズン(冷凍)に切り替えざるを得ない状況が発生しています。業界ではこれを「チルフロ」と呼びます。

このように物流の乱れはチルドラムにとって逆風であり、ウクライナ危機などの影響もあり、この状態も続きそうなのです。羊肉業界も国際情勢の流れの中で無関係ではいられません。

■今こそ「味付」「冷凍」の見直しの時期

そこで、注目されるのが「味付ジンギスカン」です。

冷凍で輸入したラム、マトンを味付け加工し、そして商品化後も冷凍保存出来る味付ジンギスカンは、保存期間が長いことからフードロスにも繋がり、(企業努力のおかげで)スーパーや小売店でも比較的購入しやすい価格帯で手に入ります。調理法も簡単なので、まさに「家で食べる羊肉」にピッタリなのです。

しかし、その魅力は地域限定で全国的にはまだまだ知られていないのは残念だな・・・・と思い、今回「味付ジンギスカングランプリ」の開催を踏み切りました。全国各地で味付ジンギスカンを食べたことがある私としても今回の企画はかなり力が入っております。

あくまで、味付ジンギスカンを広めたい!企画なので、シークレットでのエントリーが可能でしたり、順位づけが目的ではなく、魅力を知ってもらうグランプリとして進めております。

皆さん、ご興味持たれたのではないでしょうか??スーパーの冷凍コーナーでも取り扱い結構ありますので、宜しければ味わってみてくださいませ。

▼話題のジンギスカングランプリはこちら
https://jingisukan-gp.com/entry/

この記事を書いた人

ラムバサダー 菊池 一弘

羊肉の消費者団体、羊齧協会創業者にして主席(代表)。
羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、多種多様な羊肉普及のためのイベントを行う。
詳しいプロフィールはこちらから。

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