価格も千差万別。それが羊肉。

日本では「羊肉=安い」という認識が一部根強くあります。それは過去に安価な冷凍加工肉を輸入し、それをタレなどで食べていたときの名残であり、グローバルスタンダードではありません。

世界一般に羊肉は「ごちそう肉」。ハレの日の食べ物です。羊肉輸出国であるオーストラリアでも、羊肉はごちそう食材です。日曜日の昼、家族団らんと共に羊肉を食べたりするぐらいなのです。しかし、日本ではこの呪縛がなかなか解けないのです。今でも「羊肉のくせに高い!」という物言いをする人をたまに見かけます。これは古い認識を未だに改めてないだけであり、事情に暗いと言わざるを得ません。牛肉ですと、家庭用のバラ肉から高級なA5の肉まで様々であり、値段が千差万別だということを皆さん知っているはずなのに、羊となると価格もみんな同じで安いと言う認識を持っている人が多いのに驚かされます。

国やブランド、時期により価格は違いますが、お手頃な1,000円/kg前後のものから、7,000円/kgを超える、ウニの卸価格より高い羊肉もあります(これら全て卸値なので、小売になるともっと高くなる可能性があります)。

飲食店の方が「羊肉でこんな価格を取とるのか」と言われるとよく聞きますが、こういった情報が行き渡ってないためだとも感じており、今後、機会を見て発信していければと考えています。

前回のコラムで紹介したように、サイズも違えば育て方や品種、国により大きく値段が変わるのが「生き物」である羊です。この羊たちの違いも考えていただきながら、多くの羊を楽しんで頂ければと思います。

菊地 一弘

羊齧協会 主席
株式会社場創総合研究所 代表取締役
一般社団法人 来来県 代表理事

羊肉の消費者団体、羊齧協会設立者にして主席(代表)。羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、月例イベント、羊フェスタ、羊齧落語、羊齧合コンなど、切り口を変えた羊肉普及のためのイベントを行う。月例イベントは6年連続満員御礼。100席のチケットが3時間で売り切れるほど協会には「羊愛」の強い会員が揃う。会員数は都内を中心に1,700名(2018年8月現在)。毎月数十名規模で拡大中。15名の幹部を置き、組織化しているのが大きな特徴。東京の本部のほか、関西支部を神戸に、北東北支部を八戸に置く。また、日本初のラム肉レストラン本『東京ラムストーリー』を監修するなど、活動は多岐にわたる。

羊齧協会 http://hitujikajiri.com/
一般社団法人 来来県 http://lailaipref.or.jp/