
北海道民の冷蔵庫に高確率で常備されているものといえば、ジンギスカンのたれ。
中でも「ベル」と「ソラチ」は、まさに2大巨頭。どちらも道産子のソウルフードを支える名脇役ですが、味わいも個性も実はまったく違います。以前道民の方と話しましたが、ジンギスカンとたれに対する熱量に圧倒されました。いや、本当に。
で、今まで別個で食べたことはありますが、どっちもジンギスカンにあう!と思っただけで特徴を比べたことはありませんでした。ここでは、両者の特徴を掘り下げつつ、最後に「どっちが好き?」の問いに対しての結論も考えてみようかと思います。
わかりやすく、項目ごとにまとめてみました!
岩手出身が何言っているんだ!と道民に怒られそうですがあくまで岡目八目的な評価だとおもって道民の方はお読みください。
まずは、特徴を比べてみました。
============================
■ ベル食品の「成吉思汗たれ」
昭和30年創業。ジンギスカンのたれの元祖ともいえる存在
• 味の特徴
醤油ベースにりんごや玉ねぎ、にんにくやスパイス味が中心。
やや濃いめの味で、肉にしっかりと絡み、焼いた羊肉の香ばしさを引き立てる。
• 香り・コク
フルーティさよりも濃厚な旨味とパンチの効いた香りが特徴。
焼肉のたれとしても通用するくらいのパワー感。
• 用途
つけだれにも、漬け込みにも、炒め物にも相性良し。
肉なしの野菜炒めに入れてもジンギスカン食べている気になる!との声も。
============================
■ ソラチの「成吉思汗のたれ」
北海道滝川市発。ジンギスカンの街・空知地方のたれ文化から生まれた
• 味の特徴
醤油ベースながら、りんごやレモン果汁、玉ねぎが前面に出たさっぱり&フルーティ系。甘みと酸味のバランスが絶妙で、脂のあるラム肉でも重くならない。
• 香り・コク
爽やかで後味が軽く、肉の風味を活かす引き算の美学。
肉の繊細な香りを楽しみたいときにぴったり。
• 用途
焼いたラム肉をさっとくぐらせて食べる「つけだれ」に最適。
にんにく控えめで、家庭でも使いやすいバランス。
============================
こちら、今まで調べた物をAIで表化してもらいました。世の中すんごい便利になりましたね。
項目 | ベル | ソラチ |
---|---|---|
味の方向性 | 塩味が強め・甘辛・濃厚系 | 甘め・フルーティ・さっぱり系 |
にんにくの 強さ |
強め | 控えめ |
香りの印象 | パンチがある、焼肉に近い | 爽やか、果実感あり |
肉との相性 | ガツンと合わせて豪快に | 肉の旨味を活かして上品に |
向いている 食べ方 |
漬け込み/炒め物/焼肉感覚 | つけだれ/シンプルな調理法 |
上記、色々な文献やサイトなどの情報を引用しながらまとめましたが、なるほどなあと両社のたれをなめながら思っています。ベクトル違うだけでどっちも完成度がかなり高いたれなので、比べる物ではなく、個人的好みや、用途によって使い分けるとかなのかな。
で。結論
どっちも“方向性”が違うだけで、うまい!
結局のところ、「ベル派」も「ソラチ派」も正解。どっちもおいしい!
パンチのあるタレで肉をわしわし食べたいならベル、
肉本来の味と調和を楽しみたいならソラチ。
的なわけ方かな。
もう、「ラーメンは醤油か豚骨か」論争に似ていますよね。「どっちも好き!」的な人多いですし。
聞くところによると北海道の食卓には、この2本が並んでいる家庭もあり、日によって、肉によって、使い分けている人も少なくありません。
だから結論はこうなります。
「ベル」も「ソラチ」も、ジンギスカン愛炸裂の最強のたれ。
方向性が違うだけで、どっちも最高にうまいのだ。
ぜひあなたも、両方試して、自分だけの「たれ論」を語ってみてください。
たれ食べ比べしたいな・・・・と思った人は下記より買ってくださいね。
この記事を書いた人
ラムバサダー 菊池 一弘
羊肉の消費者団体、羊齧協会創業者にして主席(代表)。
羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、多種多様な羊肉普及のためのイベントを行う。
詳しいプロフィールはこちらから。
こちらもおすすめ