こんにちは、ラムバサダーの菊池です。消費者団体の代表としてよく聞かれることにお答えするコーナーも3回目になりました。今回は、国によってのラム肉の違いという事で、オージー・ラムの特徴をお話したいと思います。
まず、前提として日本で輸入されているラム肉のうち99%が輸入のラム肉となります。国産のラムは1%未満で、多くの人が輸入の羊を食べています。「北海道で食べたから北海道産!」と思いこまれている方もいるようなのですが、ほとんどの場合北海道で食べる羊も海外産となります。その中でも、輸入量の6〜7割を占めるオーストラリアのラム肉について「じゃあ、ほかの国とどう違うの?」にお答えします。
小ネタなのですが、首都圏で「北海道ラム」などたまーに聞きますが、「北海道で加工された輸入ラム肉」という、嘘ではないのですが、ひっかけ問題のような場合もありますのでお気を付けくださいませ(笑)
さて、オージー・ラムの特徴の中でも一番顕著なのは「生体の大きさ」ではないでしょうか??つまり、羊がでかいのです。同じラムチョップでも、他の多くの国に比べるとオーストラリアのラムチョップは大きく、羊フェスタなどイベントで提供した場合に驚かれることが結構あります。その大きさの原因はズバリ「育てている期間が長い!」事になります。
ラム肉とは1歳未満の羊の肉の事を言いますが、他の国は4か月から7か月ぐらいで食肉にする場合が多いのですが、オーストラリアは5か月から11か月と肥育期間が長く、それゆえ大きくなるのです。草食動物は成長が早いので、この数ヶ月が結構大きく、オーストラリアの羊は50〜60㎏と大柄なのです(他国の場合は30〜40㎏とやや小柄)。
注意してほしいのが「メーカーや牧場によって肥育期間が違う」ということ。また、人間で大きな人と小さな人がいるように、羊の個体によって大きさが違うのであくまで、上記は一般例とお考え下さい。
このように大柄な羊はレストランなどの外食で特に重宝されることが多いイメージです。それは、オージー・ラムの大きなラムチョップは、気軽でかわいい他国のラムチョップ(これはこれで私は好きです)に比べると、骨付きのステーキのような迫力があるからです。
今後、外でラムチョップを食べる時、でかいラムチョップが出てきたら「おお、オージー・ラムか!」とお店の方に聞いてみてくださいませ。8割ぐらいの確率でオージーです。
菊地 一弘
羊齧協会 主席
株式会社場創総合研究所 代表取締役
一般社団法人 来来県 代表理事
羊肉の消費者団体、羊齧協会設立者にして主席(代表)。羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、月例イベント、羊フェスタ、羊齧落語、羊齧合コンなど、切り口を変えた羊肉普及のためのイベントを行う。月例イベントは6年連続満員御礼。100席のチケットが3時間で売り切れるほど協会には「羊愛」の強い会員が揃う。会員数は都内を中心に1,700名(2018年8月現在)。毎月数十名規模で拡大中。15名の幹部を置き、組織化しているのが大きな特徴。東京の本部のほか、関西支部を神戸に、北東北支部を八戸に置く。また、日本初のラム肉レストラン本『東京ラムストーリー』を監修するなど、活動は多岐にわたる。
羊齧協会 http://hitujikajiri.com/
一般社団法人 来来県 http://lailaipref.or.jp/