羊肉の基礎知識:羊肉を多く輸出している国はどこ??

今回も、ラムバサダーの菊池が一般向けに世界のひつじ情勢をまとめてご紹介いたします! まずは、以前も軽く紹介いたしましたが、羊を多く飼っている国のおさらいから始めましょう。

●羊飼養頭数の多い国10か国(2017)

1位は中国。こちらはダントツの飼育数です。2位はオーストラリアとなります。10位までは下記を御覧ください。

1位 中国 161,351
2位 オーストラリア 72,125
3位 インド 63,069
4位 ナイジェリア 42,500
5位 スーダン 40,574
6位 イラン 40,030
7位 イギリス 34,832
8位 エチオピア 31,837
9位 トルコ 30,984
10位 チャド 30,789

※出典:「世界の統計2020」総務省統計局。単位は千。

この統計を見せますと、「あれ? ニュージーランドは?」と思う人が多いと思います。統計でいうと、ニュージーランドは13位と意外と少ないんですね。日本ですと羊=ニュージーランドのイメージがありますが、世界的な順位ですとこうなります。

インドやイランやナイジェリアなどはあまり羊のイメージがなく、この順位に入るとは皆さま思っていなかったのではないでしょうか?? 実は私も統計見るまでは、オセアニアが1,2位独占! と思っていたんです。

さて、本題に入りまして、「羊を多く輸出している国はどこ?」に移ります。この上部の飼育頭数の統計だと、中国かな??と思われる方も多いかと思いますが、ここでのポイントは「飼育目的が国内需要向けか輸出向けか」ということです。

飼育頭数1位の中国は、世界一の飼育頭数を誇る羊をすべて国内で消費してしまうので、輸出量はゼロです。しかも、それでは足りずに更に多くの羊を他国から輸入しています。インドもイランもナイジェリアもそうで、ほとんどゼロとなっています(インドだけ数万トンあり)。

では、羊輸出量1位はどこかというと飼育頭数2位のオーストラリアです。40万トン以上の羊を世界中に輸出しており、中国や中東向けの輸出が中心です。そして、ニュージーランドも飼育頭数は少ないですが、多くを主に欧州向けに輸出しているので輸出量でいうと世界2位となります。


皆さん、意外な結果だったのではないでしょうか?? 私も初めてこの統計を見た時は、大変驚きました。このように、統計は見てみると気づきも多く、楽しいものです。更に詳しく見て、年度ごとの流れを見ると国と国との力関係や、農業政策の違いなどもジワリと見えてくるので、興味をもたれた方は統計を調べてみてくださいませ。

この記事を書いた人

ラムバサダー 菊池 一弘

羊肉の消費者団体、羊齧協会創業者にして主席(代表)。
羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、多種多様な羊肉普及のためのイベントを行う。
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