最近、Webメディアなどや書籍などで多くの羊肉のレシピが紹介されるようになりました。以前でしたら、ラム肉を使った家庭用のレシピが取り上げられることなどまずなく、ラム肉が家庭に徐々に入り込んで来ているのがよくわかります。提案しているメニューも、家庭的な肉じゃがや生姜焼きのようなメニューから、エスニック料理系のスパイスを効かせたものまで多くのメニューが取り上げられており、羊肉が徐々に家庭に入りつつあることを実感しています。
さて、それでは、歴史上人類が初めて書き残したメニューとは何でしょうか?? 調べてみたところ、ブライアン・ヤーヴィンさんというアメリカのフードライターさんの書いた記事で「紀元前17世紀」との記述を見つけました。なんでもメソポタミア南部のラルサという地域で発見された粘土板に記載されていたそうです。ああ、羊食べてたんだと考えると、教科書でしか知らないメソポタミア文明がぐんと身近に!
気になるメニューは「ラム肉のブイヨン」。
細かく砕いた穀物を丸く薄く伸ばしたものと玉ねぎ、コリアンダー、クミン、にんにく、ポロネギが材料の意外と凝ったメニューで、ブイヨンと書いていますが、シチューのような具沢山の料理だったとのこと。分量などは書いていませんが、なんか、再現できそうでワクワクしてきます。人間と羊の古来よりの関係がよく分かるメニューでもあります。
ラム肉とパクチー(コリアンダー)とクミンは現代でも非常に相性がよく、多くの料理で一緒に使われる材料ですが、4000年近く前の人達も「羊とクミンとコリアンダー合うよねー」と思っていたのかと思うと人間の味覚って同じなんだなあと感慨深いですね。
羊肉をお店で美味しく食べることもそうですが、やはり、家庭で食べられるようになってこそ初めて、羊肉が日本に文化として固定化したと言えると思うので、この流れどんどん進んでいくと嬉しいですね。
プロ向けとなりますが、ラムバサダーもレシピブックを出しています。各年度のラムバサダーが1冊ずつで、全3冊!多くの方たちに好評いただいている小冊子です。多くの業界のシェフが集まっているラムバサダーだからそのメニューのジャンルは様々! 参考になると思いますので、是非ご覧くださいませ。
なんと、どどんと3冊ダウンロードできるんです! メソポタミアのレシピより4000年後のレシピ。そう思うと雄大です。
▼ここからダウンロードできます!
http://aussielamb.jp/lambassador/recipe.html
この記事を書いた人
ラムバサダー 菊池 一弘
羊肉の消費者団体、羊齧協会創業者にして主席(代表)。
羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、多種多様な羊肉普及のためのイベントを行う。
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