
2025年も振り返れば「ラムが熱い一年」でした。そして来年2026年も、その流れがさらに加速することは間違いなさそうです。
そこでラムバサダーサイトでは、「2026年のラム肉トレンドはどう進むのか?」について、今年は少し変わった方法で予測を行いました。
【今回の予測方法について】
今回の考察は、AIの分析力と、ラム肉の現場を知る私たちの感覚を掛け合わせたハイブリッド方式です。具体的には、以下の手順で進めました。
・ラムバサダーが保有する資料・情報をAIにインプット
・私たちが現場で感じている潮流や温度感を共有
・AIに約20のトレンド仮説を提示してもらう
・専門家視点でダメ出し、修正、事実誤認のチェックを実施
・最終的に「現実的に来そうな5つ」を選定
正直なところ、情報のやり取りにはかなりの時間を要しました。しかしその分、「なるほど」「そこを見るか」と感じさせる示唆が残りました。
以下は、AIの予測をベースに、ラムバサダー視点で整理・評価した2026年トレンドです。
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【トレンド①】
健康志向×高たんぱく赤身肉としてのラム再評価
〈AIによる予測〉
赤身肉そのものの価値が高まる中で、ラムの赤身比率の高さや栄養価が再評価される。
・30〜50代を中心に高たんぱく・低脂肪志向が定着
・牛・豚の価格上昇により「肉を目的で選ぶ」時代へ
・鉄・亜鉛など栄養価が明確
・少量でも満足感が高い
SNS上でも「体が重くならない肉」「罪悪感のない肉」として語られやすくなり、2026年はラムが「健康価値で選ばれる赤身肉」として市民権を得る年になる。
〈ラムバサダー視点〉
この流れはすでに現場で兆しが見え始めています。特に「量を食べなくていい肉」という評価は、現代の食生活に非常に合っています。
【トレンド②】
中東・中央アジア料理ブームで羊料理そのものが拡大
〈AIによる予測〉
次の国際グルメトレンドは中東・中央アジア。
・ケバブを入口に、より本格的な羊料理へ関心が拡大
・シャシリク、マンティ、プロフなどがSNS映え
・若者の「未体験の外国料理」欲求と合致
〈ラムバサダー視点〉
国際グルメは4〜5年周期で波が移る傾向があります。
韓国、台湾、インド、スパイス、東南アジアと来て、次に来るのが中東・中央アジア。その中心に羊料理がある以上、非常に説得力のある予測です。
【トレンド③】
スパイス料理の主役がチキンからラムへ一部シフト
〈AIによる予測〉
・ラムカレー、クミン羊、スパイス焼きの投稿増加
・スパイスカレー店でラムが主役化
・中東ブームとの相互作用
〈ラムバサダー視点〉
若い世代がスパイスに慣れ、ラムの香りを「クセ」ではなく「個性」として受け入れる土壌が整ってきました。2026年は、スパイス料理においてラムが「当たり前の選択肢」になる可能性があります。
【トレンド④】
ラムバーガーがクラフトバーガー界で定着
〈AIによる予測〉
・牛100%パティの差別化が難化
・価格より個性が重視される市場
・ハラール対応のしやすさ
・インバウンド需要の後押し
〈ラムバサダー視点〉
「ラムは高い」という懸念はありますが、クラフトバーガー市場ではむしろ強みになります。2026年は「バーガー=牛だけではない」という価値観が、より明確になるでしょう。
【トレンド⑤】
ご当地ラム・クラフトミートの価値上昇
〈AIによる予測〉
・小規模生産、個体差、産地差が価値に
・北海道・信州・東北のご当地ラム
・観光、ワイン、クラフトビールとの高い親和性
・ストーリー消費との相性
〈ラムバサダー視点〉
羊肉は大量生産が難しいからこそ、クラフト性が最大化される肉です。
高価格帯でも「理由のある肉」として、支持が広がっていくと考えられます。
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【総評】
2026年は「選ばれる理由がある肉」への転換点
2026年、羊肉は「特別な食材」から「意図して選ばれる肉」へと大きな転換点を迎えます。
健康志向、国際料理、スパイス文化、クラフト志向。これらの流れが一本の線でつながり、羊肉を自然に日常へ押し出しています。
予想通りの部分もあれば、「そう来たか」と感じさせられる視点もありました。……AI、なかなか鋭いと思いませんか?
そして2027年は未年。その前年である2026年も、ラム肉から目が離せません!
この記事を書いた人
ラムバサダー 菊池 一弘
羊肉の消費者団体、羊齧協会創業者にして主席(代表)。
羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、多種多様な羊肉普及のためのイベントを行う。
詳しいプロフィールはこちらから。
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