こんにちは。ラムバサダーの菊池です。今回はラムとマトンについてです。
非常によく聞かれる事でもあり、知ってる方は「何を今更!」とお思いかとは思いますが、ラムとマトンで羊の種類が違うと思っている方が居たりと、そこまで知らない人が意外と多いなあとも感じています。
そこで、この機会に消費者の私が消費者向けにわかりやすくまとめておきたいと思います。国によりわけ方が違ったり、ラムでも細かく別れたりしますが、あくまで一般の皆さんに概要が分かる形でまとめてみました。
まず、考え方が有名な所が2通りあり「歯の本数」と「年齢」というのがあります。このあたりを2つに分けてご説明します。
永久歯がゼロ本で乳歯のみ | ラム |
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永久歯が1本 | ホゲット |
永久歯が2本以上 | マトン |
ちなみに、前歯4本の永久歯か乳歯かで年齢を見れるのですが、
ゼロ | 当歳 |
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1本 | 1歳から2歳 |
2本 | 2歳から3歳 |
3本 | 3歳から4歳 |
4本 | 4歳以上 |
となり、5歳以上は歯のすり減り方などから推察するそうです。
ちなみに、羊には上前歯がありません。草を引きちぎるためにそう進化しているそうです。今度羊を見る機会がありましたら、是非じっくりご覧くださいませ。
ラム | 生後1年未満の羊 |
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ホゲット | 生後1年から2年未満の羊 |
マトン | 生後2年以上の羊 |
と、こちらのほうがよく耳にしたことがあるかと思います。
ちなみに、以前よくホゲットを「幻の羊」的にとりあげる場合がありました。その理由としては、羊肉はだいたいラムで出荷するので元々数が少ない。そもそも、ラムとマトンという2つの区分しかなくホゲットを設定していない場合もある。などの理由で流通量が少ないので、そういう表現になったものだと思いますが、羊は全部育てていけばホゲットになります。なので、幻はやや言いすぎかなとも感じています。
こちら、あくまで目安です。人間も大柄な人もいれば、小柄な人もいるように、羊にも個性があります。例えば、大柄なラムもいれば、小柄なマトンもいるわけです。しかし、このような分け方があると知っておくと、羊を食べる時に楽しいと思うので、羊好きの基礎知識として覚えておいて頂ければと。
味の違いですが、ラムは羊独特の香りが控えめで柔らかく、マトンはしっかりと羊の香りがして食べごたえがある!となります。じつは、密かにマトン最近人気があり、オーストラリア産のチルドマトンは羊好きにはたまらない旨さなので、ぜひ皆さんに食べてほしいですね。どちらが良い悪いなどはなく、味のベクトルが違うだけで、ラムもマトンも美味しさに違いはありません。今後お店などで「ラム・マトン」などの表記を見たときのご参考になれば嬉しいです。
この記事を書いた人
ラムバサダー 菊池 一弘
羊肉の消費者団体、羊齧協会創業者にして主席(代表)。
羊肉料理を素人がおいしく楽しく食べられる環境作りを行うべく、多種多様な羊肉普及のためのイベントを行う。
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